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社会保険事務所:年金相談②

「仕事と生活の調和」推進役・厚労省、残業時間が最長
また年金相談で職員に暴行事件、京都の64歳を逮捕

社保庁の話題が多いです。私の年金相談の応援も3回目になりました。戦場のような社保事務所も死闘が続いています。

私の行っている事務所でも、やっぱり京都の事件のように問い合わせに答えがなかなかない、という動機の抗議が多いです。さすがに暴力を振るうヒトはいませんが、この年金問題の危機感に、なかなか回答が出せないことへのイライラは分かります。

この騒ぎ以来、社保事務所はとにかく対応が良くなったのです。それも回答に時間がかかる原因です。脇で聞いていると、年金相談はとにかく丁寧ですし、個人的に勉強になります。私のような臨時担当者でも、丁寧さを要求されることは変わりません。

社会保険大学校で年金相談員の資格を取ったような方は、明治時代以来の恩給制度に至るまでよく知っています。そこまで知らないと相談には対応できないのです。ちなみに恩給制度が全部現在の年金に統合されたのは昭和42年です。

私の行っている事務所は窓口が足りず、カウンターの中に臨時「窓口」を設けて、相談を受け付けています。それでも10人以上の待ちが出て、人数を見てあきらめる方が多いのです。

考えてみれば年金制度が非常に複雑になっている原因は「対応の良さ」にあるような気がします。日本の年金は、もらえない?それならこの条件でどうだ!コレならもらえるだろう、というような条件の羅列です。つまりもらえるようにできている制度なのです。数々の問題になった不正や怠惰はともかくとして、制度自体は民間の個人年金と比べても各段にオトクです。

普段の業務も差し置いて、特に正職員の方は過労で青黒い顔をして罵声を浴びながら、それでも笑顔を浮かべて臨時相談に対応しています。オトクな制度を維持しようと身を削る彼らを、どうにも非難できないような気持ちになるのは私だけでしょうか。