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社会保険事務所:年金相談①

今回の”年金騒ぎ”の助っ人として年金相談の援助に、社保事務所に行ってきました。雨の月曜日で、来客はこの1ヶ月で奇跡的な少なさだそうです。拍子抜けしましたが、役所のカウンターの内側に座ったのは初めてとあって、その職場の雰囲気をいろいろ感じることができました。

結論から申し上げますと、社保事務所の職員の方は、非常に甲斐甲斐しく働き、公僕としての仕事を果たしているなと感じました。カウンターにお客さんが来るとその都度あいさつすることは勿論、ためらいなくカウンターを出て書類の作成相談に応じるなど、親身な対応が目立ちました。

印象に残ったのは、管理職の方が相当カリスマ性を持って当たっていることですね。私に対しても「ボンヤリしているようならドヤシつけてください」と遠慮なく言います。シニアの職員の方でも、個人の書類を外部から見える位置に置いていると容赦なく叱責が飛びます。こんな「お役所」はこれまで想像もしませんでした。

私は過去の社保事務所も知っていますが、この改革の意欲には驚きました。

社保庁は3年後に民営化が予定されている役所です。ゴタゴタの後相当ハッパをかけられたのでしょう。トップが変わらないと職場の雰囲気は変わらないということを、きちんと理解しておられます。

これまでの役所のぬるま湯的雰囲気は、少なくともカウンターの中に1日闖入してきた男には感じられませんでした。「ドヤシつけてください」の管理職の方は土日の休日窓口も含めて、眠るヒマもない連続勤務です。実にお疲れさまです。

お客さんは少なかったのですが、不祥事をなじる方もいらっしゃいました。しかしどの方もやっぱり切実な要求で来所されます。「年金だけで食べているの」と言う方にこそ、安心していただかなくてはなりません。

単純な相談で一番多かったのは、住基ネットワークに対応する生存確認の方法確立=年金受給者の現況届提出が原則不要になるということでした。送られてきた書類を手に「年金が停まるのか」「手続はどうするのか」と相談に見えられるのです。

私が1日体験した範囲では、社保庁改革は一連の”騒ぎ”を経て、民営化に向けた確かな足取りを始めたように感じました。民間の営業会社のように張り詰めた雰囲気はこれまでなかったものです。新生の組織による健全な年金運営を期待したいものです。