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キャリア形成助成金の申請

キャリア形成助成金の申請に行ってまいりました。

この助成金、専門家の間では「書類が『こんなの』(と言って両手を上下に幅を取るようにする)」というほど、提出書類の多い助成金です。今回もウンザリするほどな量と、またこちらが作成しなければならない書類の煩雑さでしたが、何とか受理されました。

もっとも煩雑なのは、何と言っても
○タイムカードを書き写さねばならないところ
ですね。こんなことを書くと拍子抜けするのですが、その対象時間を「訓練・職業能力検定出席状況報告書」などというものにいちいち写さねばならないところです。

しかもその写したヤツ1枚1枚に事業主と教育担当者のハンコが必要になるのです。人事労務知識などほとんど必要ありませんね。(笑)もっともその前の申請のときに、すでに人事に関する計画は立てるので、専門家としての役割は果たしているのですが。

まあ助成金は、ドンドン進むということのやりにくいものです。役所向けの書類と企業内部向けの書類が違うことが最大のネックです。「タイムカードを見て自分で判断してくれ!」とわめいたとしても、そうは行かないのです。

ですから助成金の手続は、
○社内の営みをいかに公的な書面に表現するか。
ということに尽きると思います。その営みが書面でさえあれば、結構有力な証拠になってしまうところが、労務管理の怖さではあります。

しかし助成金に関して言えば、その恐怖がそのまま裏返しになります。当たり前の社内の営みについてハンコ一つ、紙切れ1枚で返済不要のおカネが引き出せるのが魅力的に映ります。

専門家としては、そんな法律力よりも、実務力でやられる助成金は、特に社労士には敬遠されるもののようです。しかしヒトの問題はコツコツとやるものです。現在成果主義と終身雇用のいがみ合いが続いていますが、会社ごとにじっくり時間をかけて解決するのが最上の策でしょう。それにはタイムカードをまずはじっくり見る実務から始めるのが改革の第1歩なのです。