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中小企業退職金共済制度はいつから、どの額で掛けるか?
中小企業退職金共済(中退共)は退職金制度の根幹を成すものでしょう。5千円、1万円と掛金を積み立てて、退職するときにガバッともらうというものです。他に特定退職金共済制度(特退共)もあります。この特退共は元本を取り戻すのに8年かかるところがネックです。
中退共の長所は、
○ 確定拠出型なので、会社に運用リスクが伴わない。
○ 会社側で退職金に伴うデータを管理する必要があまりない。
○ 会社が倒産しても、退職金だけは確実に確保することができる。
その短所は、
○ 社長さんが払いたくないヒトにも退職金が払われる。
○ 運用の手法が現実としてまずい。財政的に火の車。
○ 短期退職すると元金が戻らない。
などがあります。弊事務所としては大いに勧めたいところなのですが、制度を導入する前にちょっと「退職金」そのものについて考えてみてください。
退職金をなぜ払うかについては諸説ありますが、社長さんの気持ちとして、
○ 一生懸命やってくれて、長年定着してくれたヒトに報いたい
ということは変わらないと思います。上記の条件と逆のヒトには払いたくないということもあるでしょうし、そういうヒトが中小企業では圧倒的です。そこで弊事務所で提案したいのは、
○ 50万程度までの退職金はポケットマネーで支払う。
○ 300万以上の退職金なら積み立てが必要。それをやっていればかなりいい会社!
ということです。中小企業で中退共では約4年でモトが取れます。しかし4年で退職されたのでは退職金を払いたい功労者とはいい難いでしょう。中退共はいい制度です。それに全面的に頼るのではなく、中退共を一部として、他の部分を埋める退職金制度をご提案いたします。