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女性優遇を訴えた例

就職性差別:大阪の男性が提訴 派遣会社に賠償求める

職業も雇用も男女平等という法律もありますが、今度は女性優遇を訴えた例が現れました。原告は真摯にこの問題を社会に提起しようとしているらしく、賠償額はそれじゃ赤字だろ、というくらい低いものです。本当に反省したのか、カネでカタを付けろというのか、素直に応じる会社もあります。

事務職の例です。この職種は「ジムのお姉ちゃん」「ジムのオバちゃん」というような用語でヒト括りされることの多い職種です。

女性がなぜ事務職に登用されやすいかというと、
1、「女性らしい」繊細な神経を要求されるとする職業観
2、「職場の華」で、男性にとって目の保養になる
3、「お茶汲み」はオンナノコの仕事という観念

といったものですが、共通点は仕事の合理性でなく、社内の雰囲気の問題など、論理的には簡単に反論できるものになっている点です。感情に属するものだけに解決が難しいです。

論理的に撃砕しようと思えば以下のようにできます。

1、「女性らしい」繊細な神経…部屋がゴミ溜めのような女性もいます。
2、「職場の華」…単なるスケベ根性。下半身で仕事をするのはいかがなものでしょうか。
3、「お茶汲み」…執事喫茶を見れば、サービスの質は男女によりませんよ。

もっとも上記のような説得を社長さんと面と向かって言えば、一喝されて終わりですね。「議論に勝って勝負に負けた」という結果になります。

社内の雰囲気、士気、けじめといった精神論は非常に大事です。しかしそれを推し進めると、何かの差別や仕事の足を引っ張るような非合理性につながるということです。仕事ばかりでもありませんが、単なる男女の寄り集まりでもない、そういう社会的な「バランス感覚」が大事になっています。

現在、成果成果で推し進めてきた合理主義偏重を、見直そうという空気が強くなっています。ただし会社は仕事をするところです。仕事の合理性の上に立った雰囲気作りでありたいですね。