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日本の従業員、仕事意欲は世界最下位?

私はそうは思いませんね。少なくとも私の周囲では、事業主はもちろん、サラリーマンも相当意欲を持ち、能力を発揮して働いています。

「おお私は意欲がありますよ!」「この仕事に生きがいを持っているのです!」とはよくセミナーなどで講師の方に言われることですが、これを普通の一生懸命実務の第一線で働いているヒトに言ってもらえるでしょうか?

はっきり言って、本当に実績を出し、常に向上心を持つヒトは照れ臭くってこんなことはいえないと思います。セミナーで大声で言う方はそういうことが仕事だから言いますが、大多数のヒトは、普通の仕事の現場でそんなことを言えば、却って何か後めたいものを持っているのか、もしくはお花畑か(笑)と勘繰られるでしょう。

日本人は謙譲の民族なのです。その「謙譲」とは非常にある意味成果主義的です。

なにしろ、「こういう成果を挙げました!」と形に出て、アピールしたところで、それが明日はフイになるかも知れない、もしくはもっとすごい成果を出す人がいるかも知れない、と思うことが多いからです。

向上心にあふれていればいるほど、その方は今の成果がいかにチンケなものか、ということを自分自身でご存知です。そうやってその分野の「神」の領域まで到達するのです。それが、学歴も企業規模も関係ない、中小・零細企業で世界に通用する「技」を編み出してきました。

それに本当に仕事をしているヒトは「自分にとっての仕事の意義とは?」なんて突っ込まないものです。本当の顧客満足、従業員満足で忙しい方は、仕事の意欲なんて空気のようなもので、「なぜ雪は白いんだ?」というくらい野暮でしょう。

つまり、意欲が当たり前のヒトは「意欲があるか?」と言われると、「お前は息をしているか?」と聞かれるのと同じで、いぶかしがるか、不快な表情をするかどちらかでしょう。マスコミ受けでなく、しっかり自分の「成果」(会社の成果ではない)を追求する日本人でありたいものです。