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成果主義に役職定年制?

成果主義賃金や人事制度とは、前向きな制度で導入されなければなりませんが、役職定年制は部長は55歳定年、など、後ろ向きな制度です。ところでこの2つを同時に採用しているところがあります。そういう会社さんはものすごい矛盾を抱えていることになります。

整理してみると、
成果主義…短中期スパンで殊遇に反映させるもの。ポストは年齢に関係なく適格者が付いている。
役職定年制…個々人の能力を一切考慮せず、年齢のみでポストを外す「姥捨て山」の仕組み。

ですから、役職定年制は少なくとも成果主義の流れのものではないでしょうね。年功制ならぬ「年悪制」です。それと成果主義を併結するのは、評価される方は何を信じてよいのか分からなくなりますね。

この「年悪制」は極めて荒っぽいやり方のある種のリストラ方法です。窓際族の溜まり場としての「複線型人事制度」もスペシャリストの職場とは名ばかりだと、同じように年功制の後始末の姥捨て山になります。

そういう制度を抱えていると、いずれは、

管理職の魅力が薄れ、価値が暴落し、必要不可欠な中間管理職はいなくなってしまいます。

こういう制度を採るならば、年功制に戻すしかありません。ここで注意したいのは、成果主義が姥捨て山になっていないかということです。言うまでもありませんが、若いことが財産や武器にならないのです。

年齢的バランスを取ろうとするの余り、成果主義を取ろうとする、もしくはお年寄りイジメをするために導入すると、その目的以外のところまで悪い効果が波及し、つぶれてしまいます。そしていったん壊れた雰囲気は元に戻すのに長い時間がかかります。

トレンドな言葉を集めても「成果主義」にはなりません。本当に成果を反映させるのなら、しっかりした仕組みを面倒くさがらずに造りましょう。