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どの国からも完全独立。依存するな

「朝鮮」の元首相、金玉均(1851~94)の言葉です。彼は明治時代の朝鮮の貴族で、近代化を掲げて革命を起こしましたが守旧派に破れ、日本に亡命しました。再挙を図ろうとして、上海で暗殺されました。

当時の朝鮮は王制でしたが、清国の庇護の下、国家システムは腐敗し、欧米列強に侵略されかかっていました。金玉均はこれを改め、日本の明治維新のような改革をしようとしたのです。

彼が、後の日韓併合などに果たした役割など、論争がありますが、国家の独立を誰より深刻に考えた政治家の1人だと思います。そこで独立とは何なのか、考えてみました。彼の言葉を拾ってみると、

わが祖国、朝鮮が真の独立国となるためには、

○ 古く遅れた老大国、清国とのくびきを断つこと。
○ そのためには日本を利用するしかない。
○ アメリカ・イギリス・フランス・ロシアではうまくいかない。
○ ここで私が殺されれば、朝鮮王朝は死体を八つ裂きにするだろう。
○ そうなれば、日本の友人(福沢諭吉など)は「清国と戦え!」と声高に叫ぶだろう。
○ 日清に戦争が起こって、その隙に朝鮮は独立する。
○ 朝、清、日の3国で、力の均衡が取れ、協力してロシアと戦う。

「依存するな」の意味が何となく分かります。彼は日本を利用しようとしましたが、清国のように庇護を求めようとはしていなかったのです。むろん、歴史はこのように進まなかったのは周知のとおりです。しかし命を捨てて独立を求めた革命家の現実に即した気概を示しています。

古きと決別し、周囲の力の均衡をとって自立する、という努力が、会社でも、また独立しても必要だと思います。