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ポジティブな心理学

「選択理論」という心理学がよりポジティブな心理学といわれるのは、今までの心理学と比べるとよく分かります。

例えば、ロジャースの「傾聴」心理学は、「よく聴くことで相手の自分に対する評価を待つ」というスタンスです。この心理学でのカウンセリングは「よく聴いてくれた」という満足感は非常に高かったのです。

しかしこのやり方では、引きこもりもニート問題も何十年経ってもなくなりません。そこで、行為をした結果、どういうことを相手と分かち合えるか、自分で考えるというのが、選択理論です。

つまりどう振舞えばいいか?今日は誰に何をしようということを具体的に思い描けるようにしたいということです。何ができたら何がどう変わるか、ということです。例えばヒトの悩みを昇華する心理学カウンセラーになるには、

1,Want…夢:どうしたいの?

2,Doing…やってること:何やっているの?

3,Evaluation…行為そのもの:効果的?

4,Plan…計画:将来どうする。何になりたい?

この4つを自由に使いまわせれば、相談に乗ってポジティブな方向に相手の意識を誘導することが可能になります。1、2と番号が付いていますが、この順でやらねばならないということはなく、この4つを使いまわして、批判をせず、相手より大人になって真の願望を見つけ出すことができれば、カウンセラーとして一人前だそうです。

ヒトに話を聞いてもらうには「人間力」か「専門力」ですが、「人間力」で勝負したい向きには、人間力を高める自己評価です。普通人間力を高めようとすると、相談するヒトの強みに着目してしまいがちですが、「弱みを許せるようになること」も肝要です。弱みと強みは一体の関係ですからね。

例えば、進路に迷っている学生には、どちらに焦点を合わせるか問うてみます。
○欲求
○願望

どうしたいか?何になりたいか?という度散れかの切り口で上の4項目のループに載せてやれば、自分はどうするのか?という答えが、相談者は出てくるようになります。