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企業が道を外してしまう兆候

ズバリその兆候とは!挙げてみましょう。

1、経営者や担当者が、組織能力を無視した企業戦略を焦って実行しようとするとき。ワンマン社長が「やるしかない!」といい始めたらキケン。
2、組織内の自己規制力が低下したとき。社内民主主義が低く、現場の社員が言わなければならないことを言えなくなってしまうとき。社内コミュニケーションが悪化し、みんなが「俺は知らないよ」となったら危ない。
3、行政機関の監視や指導、消費者や世論を低く評価したり、不当とみなす度合いが高いとき。企業自体が深く反省して、改善に乗り出すチャンスを失ってしまう。
4、談合、癒着、天下りで自分に都合の良い環境作りをしてしまうと、「業界の常識」という非常識がまかり通ってしまう。

こういう兆候を見出したら取る対策は何かというと、

「大人」という別の視点からの観点で見るということです。

企業人というのは組織人ですから、組織が自分の人格全てになってしまう場合もあります。過労自殺やうつ病などは、傍から見れば「どうして?逃げ出せばいいのに」と思うのですが、組織人として生きるということは、社会で生活する限り、外せません。

ただそればかりでなくて、「大人」の視点も持てということですね。つまり、
○ 「内なる他者」として、組織を監視する。組織のあり方を大人の目線で批評する。
○ 時には声を上げる。異議申し立てをして、ポイントを外す。

こうしたことによる、「ずれ」や「ぶれ」がシステム暴走の抑止力となります。この「ずれ」や「ぶれ」は反対に沈滞したシステム活性化のモトにもなりますね。大事なことはこの「ずれ」や「ぶれ」を恐れないことです。