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プロジェクトXで言いたかったもの

終わりましたねえ。プロジェクトX。終わった主な理由は「ネタ切れ」だそうですが、VHSや富士山レーダーの話など、思い出に残る番組でした。ここでリーダーシップとは何か、考えてみました。

特に富士山レーダーの話は、この番組を代表するものではないでしょうか。「男は一生に一度でいいから子孫に自慢できるような仕事をすべきである」この発言は、ビジョンというには大き過ぎます。夢とか信念といった範疇のものだと考えられます。

これは経済合理性や通常の価値基準で図れません。美学や哲学のお話です。変革期のリーダーはこの次元まで話を持っていく必要があると思います。

一番必要なのが、
○理性の壁を超えること
です。プロジェクトXの「ものすごいやる気」は大学教授が目標設定理論で理論化しようとしてもダメだったそうです。この理論では目標は、困難だが、できないことはないという程度が良いそうです。しかしプロジェクトXは違いますね。1%の生きる可能性にかける、そんな話が多いです。

メンバー1人1人が目標を主体的に捕らえられるかどうか、また、失敗の実例ばかりですね。そのイヤになる気分に耐えられるかどうか、これは理論ではありません。逆境を楽しむくらいの「ここまでやらねばならないのか」という対応をする必要があります。

そこで、変革期のリーダーシップとは、ビジョンを建てる+計画管理をするということに加えて、理性の壁を超える説得が必要なようです。