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営業マニュアルというもの

営業マニュアルの研究をしています。

数万円の大マニュアルから安い営業本まで、いろいろ読みました。しかし結論は営業に王道などない、ということです。

これは営業マニュアルの作者はいい加減だ、ということではありません。営業をやって、人間を知り尽くした方は実に熱心です。いい加減な情報を流せばどうなるかという怖さを知っているというのもありますが、その人に”営業地獄”を脱してもらいたい、という熱情がすごいのですね。

もし会社組織があって、その会社の色に染め上げろというのなら、マニュアルも良いでしょう。しかし不特定多数の営業マンに売る教材は、存在しないような気がします。ではどうして個人は営業能力を高めるのでしょうか?

答えは色々やってみると言う実践しかないのです。飛び込む、電話をかける、チラシを作るというハードはどこにでも載っています。これにお金をかけてはなりません。本の二、三冊も読めば十分でしょう。

しかし、いざお客を目の前にしてどう振舞うかは、それぞれなのです。あるマニュアルには「大げさにジェスチャーしてアピールせよ」とあれば、別のものには「大げさなジェスチャーは営業では浮いている」とあります。どちらの意見も実績ある営業マンが書いたものです。どうしてそうなのか、解説を読むとどちらも説得力があるのです。

結局、自分で行ってみて、自分を信じて思ったように行動するというしかないのです。自分のマニュアルは他人には通用しません。人相手は千差万別であることを考えれば、これは当然でしょう。

ある程度のレベルまで行けば、後は自分でやりなさい、という感じになりますね。具体的には「こういわれたらどう切り返せばいいか?」という疑問を持つようになったら、もうマニュアルは通用しなくなります。言われたように覚えていっても、うまくいきません。自分のこれまでやってきた勘と、自分のキャラクターを信じて、やるしかないのです。