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やる気を出すものと、あって元々のもの

仕事のやる気を起こさせるものは何だろうか?というのは1つのテーマですが、経営者が良かれと思ってやることでも、やる気を起こさせるものと、そうでないものがあります。

やる気を起こさせるもの…達成、承認、責任、昇進、仕事そのもの、成長の可能性など
あって元々のもの…給与、作業条件、雇用安定、会社方針、職場の人間関係など

給与を成果報酬にすれば、社員もやる気になって働く、などは間違いの典型です。給与はあって元々のもので、いくら増えてもやる気にはつながらないものです。これに対して成果を追い求めた結果、アシストや協力した人材の評価がなおざりになり、社内にギスギスした空気が垂れ込めると、優秀な人材から辞めてしまう、というのが分かるでしょう。

ここでいいたいのは、

人事制度と賃金制度は不可分の存在ということです。
成果報酬の例を見ても分かる通り、賃金成って、人間ダメになる、では最悪退社、とどまっても会社に頑張ったもの負けという空気が蔓延します。

だからもし賃金制度を改定するならば、目的をはっきりすることが重要ですね。社員の質が下がってもいいから人件費を減らしたいというのであれば、賃金制度を作るのはお安い御用です。社員に達成、承認、責任、昇進、仕事そのもの、成長の可能性を感じさせる賃金制度、これが重要なのです。