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時間外労働―何が目をつけられるか?
時間外労働は、日本の労働慣行において、現在残念ながら不可欠の要素になっています。会社もこれに対し、残業代を払わなくて良いようにいろいろ対策を打っているようですが、制度を作ったのはいいものの、違法な制度を作っちゃった、ということが数多くあります。
労働基準監督署という役所は、労災の管轄の役所です。ハローワークが雇用保険の管轄であるのに対し、「署」という名前は何か不気味です。警察署の「署」と同じように、立ち入って検査したり、告発したりという権限があるのですね。その監督署が、時間外労働対策の「制度」についての指針を出しています。こういうのは違法な制度だよ、という種明かしです。
何が何でも違法、と場合によっては違法、の2種類があります。ここでは”何が何でも違法”について解説いたします。
<制度自体が違法であるもの>
上限設定型
…月間30時間等の一定の時間外労働の限度時間を設定し、それを超える時間外労働に対する支払いを行わないもの。
足切り型
…月間30時間等の一定の時間外労働の限度時間を設定し、それを下回る時間外労働に対する支払いを行わないもの。
中抜き型
…月間の一定の限度時間に第一ラインと第2ラインを同時に設定し、第1ラインを超え、第2ラインまでの時間外労働に対する支払を行わないもの。
自主申告規制型
…自主申告制を運用するに当たり、明示または黙示で。申告しないことまたは会社が認めた範囲(上記の各タイプの併用)内で申告することを強制するもの
管理監督者深夜割増不払い型
…法定の管理・監督者に該当する場合には、深夜業に対する割増賃金の支払いが適用除外すると間違えて、深夜業を行わせても支払を行わないもの。
年俸制不払い型または月給制不払い型
…年俸制または月給制の場合には、時間外労働に対する割増賃金の支払を要しないと間違えて、あるいは年俸または月給額に組み込むとしながら、組み込まれた割増賃金額を明示せず、支払わないもの。
これを見ると、残業代をピンハネするか、法律を知らないかで、違法と判断されることが多いことが分かります。残業代を減らす方法は他にもあります。労働者にとっても残業させればいいというものではありません。しっかりと制度をつくり、効率の良い労使ともに満足な残業をしましょう。