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指導と命令そして勤務態度

勤務態度の問題です。
例えば、遅刻する社員がいたとします。ここで、上司や社長がどういうアクションを起こすでしょうか?

1、「遅刻するな」というのは、「命令」といいます。
2、その社員が遅刻した原因を分析し、能力や心の状態を把握してから、具体的な解決策を提示するこれは「指導」といいます。

しかし遅刻なんて社会常識の問題だ!有無を言わさないで命令する!と1のようにやったとしたら、重大な問題が生じます。

命令者にとっては常識でも、遅刻社員にとっては常識にならない場合があることです。命令!という恐怖心があるときは良いのですが、その人が不在な場合、その恐怖心はたちまち崩れてもとの木阿弥に戻ってしまいます。

そこで2の「指導」です。その社員を呼び出して吊るし上げてもいいでしょう。しかしそれでは「命令」と変わりません。そこで組織全体で「遅刻しないのは常識」という雰囲気を作ることが必要になります。単なる上司の命令より、全体の雰囲気は何よりも力になります。そのために段階的な評価基準を作るのです。

1と月に、
遅刻0回:5点
1回:4点
2回:3点
3回以上:2点

こんな感じです。むろん個人面談は必要です。しかしこういう評価基準があれば、上司が不在でも、決まりがあるのだから守る人は増えるでしょう。そして、徐々に広がっていって、最終的にはこういう評価基準はいらなくなるのです。つまり「遅刻しないことが当たり前になる会社」が出来上がるのです。

法とは単に紙切れではないのですね。決まりごとを守るという常識を教育するという役割も持っているのです。ボスの目の届かないところでも規律を守る精神が考える社員を生み、会社の発展を促します。