« 尊敬と"おべっか" | メイン | 100年後の人々のために »

西洋と日本、一番違うところ

それは、思想のことです。日本人が昔から身に着けている思考の方法は、「真実は常に2つ以上ある」ということです。つまり、会社という存在も価値があるが、私生活という存在も価値がある、ということです。

これはもともと日本人が自然崇拝だったことに原因があるでしょう。アイヌのコロボックルはフキの下の神様です。日本では山にも川にも無数の神様がいました。「便所の神様」の民話もあります。中国から儒教や仏教が伝来しても、「無数の神様」の1つとして受け入れられました。

しかし西洋は違いました。

一神教ですから、神はその人にとって常に1つ、真理も真実も1つです。その対立から多くの戦争が起こり、「魔女は火あぶり」という現象もありました。しかし日本人は1人で川の神も、山の神も、便所の神様も信じてご利益を得てきたのです。

そういうDNAで、将来何をするか、どこへ行くか、決めようと思っても、非常に苦しみますね。生きがいや生産性の問題やニートの問題は、昔からの思考方法をも大事にするところから考えねばならないようです。だから多様性を尊重するにはそれを纏め上げる組織体系が必要なのです。