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テレビと幕末

この変化の激しい時代に、大河ドラマでなぜ「幕末」をやらないのかと不思議に思っていましたが、そのわけが分かりました。幕末の移り変わりの激しい情勢に視聴者が付いていけず、わけの分からない面白くないものになって視聴率が稼げないというものだそうです。

そりゃ幕府に薩摩、長州、土佐にその他もろもろの諸藩、人物でも坂本竜馬などは土佐を脱藩し、海援隊を作ったり、幕府派だった組織や人が急に天皇派になったりと、ややこしく、またその変化が1年の間に起きたりと理解しづらいですね。

戦国時代がどう収斂して行ったのか、江戸幕府はなぜ倒れたのか、日露戦争はなぜ起こったのか、焼け野原の日本はなぜ復興したのか、驚異的な歴史の事実は複雑な事情を抱えています。転じてやっぱり人間は複雑だということでしょうか。

しかしながら、歴史モノというのはやっぱり人間そのもののドラマです。しかもノンフィクション(が前提)で、第一線の人物だけでなく、名もない人間も動き回って動天の歴史を作るんですね。数式どおりことが運ぶわけでもない人間社会を理解するのははなはだ難しいです。

しかし人間の”専門家”を自称するためには、今後ますます多様化する個別の労働問題に対応するには複雑な情勢も理解することが必要です。しかしテレビの例のように、それが受け入れられなければなりません。自分の学んだものを簡単に伝えられるように努力しなければなりませんね。