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社会保険適用時処遇改善コース

キャリアアップ助成金 社会保険適用時処遇改善コース
「106万円の壁」を破って収入を増やす従業員のための助成金です。

★ どんな助成金?

短時間労働者(労働時間が週40時間より少ない従業員)が労働時間を増やして、これまで年金保険に入らなかった方が、新たに適用となるようにした事業主に助成するものです。以下のメニューに分かれています。

(1)手当等支給メニュー・・・賃金アップによって社会保険適用になる
(2)労働時間延⾧メニュー・・・時間の延長によって社会保険適用になる

そこで新たにかかる社会保険の負担が厳しいので、企業でそれを建て替え(社会保険適用促進手当として賃金規定等に規定)、一定期間増加分の負担を当局が定額で企業に対して行おうというものです。両メニュー片方でも、合わせて受給もでき、人数制限なく最大3年間助成を行うものです。

★ いくらもらえる?

(1)手当等支給メニュー(新設した〇〇手当支給により収入を増加させる場合)

① 賃金の15%以上分を労働者に追加支給・・・1年目20万円
② 賃金の15%以上分を労働者に追加支給するとともに、 3年目以降、以下③の取組が行われること
・・・2年目20万円
③ 賃金の18%以上増額させていること・・・3年目10万円

(2)労働時間延⾧メニュー(労働時間延⾧を行う場合)

1人当たり助成額は①~④それぞれ6ヶ月で30万円

① 4時間以上 ・・・賃金の増額不要
② 3時間以上4時間未満・・・5%以上
③ 2時間以上3時間未満・・・10%以上
④ 1時間以上2時間未満・・・15%以上

(3)手当等と時間延長両方併用

1年目はまず(1)の手当等支給メニューを行い、2年目は労働時間の延長を行う場合。

1年目:賃金 (標準報酬月額・標準賞与額)の15 %以上分を労働者に追加支給すること(社会保険適用促進手当の就業規則の規定による)1年で20万円

2年目:さらに(2)労働時間延⾧メニューを行った場合です。6ヶ月で30万円

一事業所当たりの申請人数の上限はありません。

★ 受給のポイント

令和5年10月1日以降、令和7年度末までに労働者に被用者保険の適用を行うような労働時間の延長を行った事業主が対象です。事業所の人数に関わらず、パートさん1人だけでも短時間労働者の週所定労働時間を1時間以上延⻑し社会保険に適用した場合、支給されます。

支給対象労働者

・週所定労働時間を1時間以上延長した日の前日から起算して6か月以上の期間継続して、有期契約労働者等として雇用された者でかつ週所定労働時間の延長後の基本給が延長前の基本給に比べて増額していることを踏まえた上で・・・

・次のいずれかに該当するもの

1,6カ月間に労働者負担分の社会保険料又は同期間における標準報酬月額及び標準賞与額の合計額の15%のいずれか低い方の額以上の一時的に支給する手当等の支給を受けた労働者

2,1に該当した者で、第1期6か月間における基本給から第2期は18%以上増額した基本給等の支給を受けた労働者

3, 1に該当した者であって、第3期又は第4期分の賃金として、各支給対象期における労働者負担分の社会保険料又は同期間における標準報酬月額及び標準賞与額の合計額の15%のいずれか低い方の額以上の一時的に支給する手当等の支給を受けた労働者

4,3に該当した者であって、第5期の賃金として、第1期の6か月間における基本給の総支給額等から18%以上増額した基本給等の総支給額等の支給を受けた労働者

5, 1に該当した者であって、第3期において、4時間以上の週所定労働時間延長、又は1時間以上4時間未満の週所定労働時間延長及び基本給の増額が講じられた労働者

6,新たに社会保険の適用を受ける日の前日から起算して1か月前の日から3か月が経過する
までの間に、4時間以上の週所定労働時間延長、又は1時間以上4時間未満の週所定労働時間延長及び基本給の増額が講じられた労働者

7,4時間以上の週所定労働時間延長、又は1時間以上4時間未満の週所定労働時間延長及び基本給の増額が講じられ、新たに社会保険の被保険者要件を満たす労働者。

支給対象事業主

次のいずれにも該当すること。
・雇用する有期契約労働者等について、週所定労働時間を1時間以上延長するとともに基本給の増額を図った事業主
・週所定労働時間を延長し、新たに社会保険の被保険者となった労働者を、延長後6か月以上継続して雇用し,賃金を払っている。
・新たに社会保険の被保険者となった有期雇用労働者等について、基本給および定額で支給されている諸手当を新たに社会保険の被保険者となる前と比べて減額していない。
・週所定労働時間を延長後、直ちに当該労働者を社会保険に適用している。
・週所定労働時間を延長した際、週所定労働時間および社会保険加入状況を明確にした雇用契約書等を作成し、交付している 等

★ まず何をするか?

キャリアアップ計画を出しているかどうかチェックし、このコースで受給可能かどうか確認します。それさえすれば、後は対象労働者の労働時間を延長、もしくは賃金アップし、社会保険に入ります。それが6か月以上続いて要件を満たします。

★ 手続きの流れ

短時間労働者の週所定労働時間延長後6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に支給申請します。2年目以降は対象となる措置を1年以内に行います。