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「働くな!」という哲学
過労死や、メンヘルの問題が取りざたされておりますが、「働くな!」というやり方があります。死んだり精神病になっては元も子もない、というわけです。中でも気をつけることは、
(1)評価の対象となる結果だけを手段を選ばず追い求める
(2)高い評価を得やすい仕事にはできるだけ時間と労力を配分する
(3)評価を得にくい仕事には、できるだけ時間と労力を配分しない
(4)評価の対象とならない仕事は重要な仕事でも一切しない
だそうです。高度成長期とは全然価値観が違いますね。しかし、これでいいのでしょうか?
無論これは、「サラリーマンの身の守り方」ですから、積極的に仕事をしようとする向きには関係ないのかもしれません。
しかし「評価の対象となる仕事だけする」となると、社員全部がそういうことをしたらどういうことになるでしょう。評価の対象となる仕事は、それだけで仕事として成り立っているものではありません。コピー取り、資料作りなど、「雑務」はどうなるのでしょうか?これまで仕事を教えた先輩の功績はどうなるのでしょう?
愛社精神と終身雇用に支えられてきたチームワークで発達を遂げてきた日本の社会の仕組みに、こういうやり方ははなはだ合わないと申し上げるしかありません。「評価の対象とならない仕事」は誰かがやらなければならなくなります。そうなるとその人の負荷は?考えただけでも恐ろしいことです。
評価の対象を事細かに決めるより、大雑把な方が良いという好例のような気がします。縁の下の力やアシストを評価できる仕組みを作りましょう。