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ニート対策になにができるか?

最近知り合いの関連でニートについて考える機会が多くなっています。ニートとは「雇われていない、教育中でもない、職業訓練中でもない」人のことを言いますが、分からないことがあります。

○ ひきこもり、フリーター、ホームレス、不登校児、世捨て人との違いは何か?

それぞれの定義は分かるのですが、「社内ニート」のように、雇われていても、ニートといわれる人があり、ひきこもっている人にも、フリーターにもニートといえない場合があります。ホームレスや不登校児は定義通りならニートですが、ホームレスや登校拒否対策とは別のようです。世捨て人も、若くなくて自分の世界を持っていると言う点で、ニートと違う気がします。まだまだできたばかりの言葉で、はっきりした範囲がない言葉かも知れません。

ネットを覗くと、驚くべきことに女性ニートはいないという説もありました。なぜなら彼らは「家事手伝い」(カジテツ)で、ニートではないというのです。最も狭い意味のニートは「男の35歳未満の求職活動をしていない全くの無職者」というのが精一杯ではないでしょうか。

○ 彼らをどうすれば良いのか?

ニートといわれる人は、「働いたら負けかと思っている」と言います。彼らを働かせて、税収を多からしめようというのが行政の姿勢のようです。しかし「ニート専門家」といわれる識者はニートの立場を尊重しようと言います。じゃ働かせないほうが良いのか、ニートが多くなると犯罪者が増えるのが問題と言いますが、「小人閑居して不正をなす」で、やっぱり働かせたほうが良い、てな堂々巡りの意見になります。

働かせるのか、考えさせるのか、どうするか?現場の人はまず本人がどうしたいか聞くのだそうです。就職したいなら行政の方へ。「芸術家になりたい」と言うなら、自分自身を省みさせる方へ、と、方法がはっきりします。

だからニート対策はまず、「自分自身を省みる」ところから始めるものなのかも知れません。但しそういう対策はニートのみならず、ということになりそうです。社会全体で自分自身を省みることが必要となると…人間不安になってやっぱり社会は停滞し、乱れるわけだ、となりそうです。

企業社会が活性化されるには、やっぱり立ち止まらず、何も考えずというようなガムシャラな活力が必要でしょう。人事労務の面から考えると、自分の反省はほどほどで、短時間で1つの方向に突き進む方向性を見出す施策が一番と言えます。そういう方針と合わなければ辞めればいい、別の合う会社に行けば良い、論理として納得できるシステムが企業社会に必要ですね。