地震が起こったときの給付
昨日午後4時半でしたか、パソコンに向かっていましたが、突然の揺れでした。十数秒大揺れし、余震もあり、20分ほどで収まったようです。倒れるものとしてはとっさにスチールラックの本棚を見ましたが、全く動ぜず安心しました。後ろに持たせかけるように設置しておいたのが良かったです。
事務所は全く被害なし。但し隣の幼稚園からは先生方が「キャー、ヒー」などと外へ飛び出してきて、黄色い声がしばらく外で続いていた程度です。お年寄りが縁側から転落し軽いケガを負ったのが、足立区の唯一の人的被害のようです。ただ、電車関係が検査のためダイヤが乱れ、交通機関に支障が出たのが最大の「被害」ですね。
もし私が業務中に今回のような地震で本棚の下敷きになったらどういう給付が行われるか。これは国民健康保険からの給付になります。事業主だから労災はダメですね。
では労働者なら労災は良いでしょうか?事業主の支配下に置かれ、業務と事故の関係があれば労災事故として認められます。問題は業務と地震の関係でしょう。
「天災」で労災が認められるのは「予測できる天災」という条件が必要だといわれ、地震のような突然来る不可抗力な災害はダメとされています。しかしそうともいえないところもあります。どういうことでしょうか?ここに3つの判例を比べてみましょう。
1、山頂での作業で、落雷で死亡…はげ山で、天候の変化が激しい場所で、雷の発生頻度が高かったので、労災として認定。
2、台風襲来時に、工場の建物の目張りをしていてガラスが割れて負傷…事業主の支配下になくても、従業員として当然期待されることなので、労災として認定。
3、トラック運転手が地震による高速道路の崩壊により被災…コンクリート構造上の脆弱化が現実化したものと認め労災として認定。
1,2は「予測できる天災」ですね。落雷の多いところなら雷も落ちるでしょうし、台風が来ればガラスも割れるでしょう。しかし3はナマズじゃあるまいし、予測はできません。しかし労災は降りています。
つまり作業方法や作業状況・仕事場の状況などが危険な環境下にあったため被災したなどといった場合に労災認定をすることとなります。個々のケースで判断することになるので、具体的には労働基準監督署に相談してみる価値はあるということになります。曖昧な基準ですので、申請のときは法的な「言い回し」で誤解を招かないようにしたいものですね。